中学受験を検討し始めた場合、塾選びも迷うところですが、いつから塾に通わせ始めるべきか迷いますよね?
「小学1年生から?」
「自分だったら中学生の時は中3から始めたし、受験をする小6からでいいのかな?」
などなど、塾に入るタイミングは悩みどころ…。
ずばり、私が思う通塾のおすすめ時期は、小学4年生からです。
本人のやる気や理解度も踏まえ、通塾スタート時期は決めなければいけません。
塾に勤めていたことがある私の経験を踏まえ、理由を説明させていただきます。
塾に入るタイミング!小学4年生から塾に入るべき理由は?
中学受験と一言に言っても種類があります。
中学校によって、試験内容が「適性検査」と「学力試験」に分かれるのです。
適性検査
適性検査は、一般的な教科別試験と少し違います。
算数の問題も、学校では習わないような問題ばかりです。
問題を与えられ、答えを導き出すだけの問題ではなく、「どうやって解くか説明しなさい」のような問われ方になっています。
国語もほとんどの場合、作文が課されます。
つまり、「考える力」「思考力」「発想力」を問われるのです。
私が塾で働いていた時は、適性検査を課す学校を受験する生徒には、小学5年生までには小学校で習う内容は全て理解し、小学6年生の1年間はすべて適性検査の勉強に費やさせていました。
ですので、言い方は悪いのですが、学校内容も理解していないような状態で6年生の夏休みに「受験をしてみよっかなと思って~」というノリで来られても困るのです。
すでにその時点で合格させるのはほぼ不可能、という手遅れのパターンをたくさん見てきました。
塾としては、入塾を断るか、「できる限りのことはしますけど…」と言う程度の可能性が大きいです。
学力試験
さらに、適性検査ではなく、学力試験の学校でも、やはり内容は小学校で習うものより難易度が高いのです。
特に算数は鶴亀算、旅人算、流水算と学校では到底学習しない難しい問題が出ます。
中学受験を経験していない場合や関係する職業についていない場合、大人でも難しい問題ばかりです。
そのため、学力試験を課す学校の受験の場合も、小学5年生の終わりまで、もしくは6年生の夏休み前までには小学校内容を終わらせたいのです。
そして、それ以降を受験勉強に充てたいのです。
小学4年生からじゃないと時間が足りない
というわけで、小学4年生から学校の進度や難易度を無視して学習を進めていく必要があります。
そのため中学受験するなら、塾に入るタイミングは「小学4年生から」をおすすめします。
もちろん5年生、6年生から勉強を始めても間に合う子供はいます。
しかし、今まで見てきた子供たちであれば、平均的には4年生から始めてどうにか間に合うかなというところです。
通塾スタート時期と受験する学校のレベルがマッチせず、夏休みや冬休みに1日10時間以上必死になって勉強しても間に合わなかった子供をたくさん見ています。
学力が足りないのではなく、単純に「受験勉強の時間が足りなかった」のです。
受験してもしなくても全国模試を受けることがおすすめ!
こんなこと言ってしまうのもなんですが、そこまで勉強しなくても入れる中学校はあります。
子供のレベルにもよりますが、偏差値40〜45ほどの中学校であれば、6年生からでも間に合うことがほとんどです。
逆にいうと偏差値65を超えてくるような超難関校となれば、もっと早い段階での通塾が必要になります。
しかし、そんなこと言われても中学受験するかどうか、自分の子供がどのくらいのレベルにあるかなんてわからないですよね?
全国模試を受けるとレベルがわかる
そのため、私は「小1から全国模試を受けること」をおすすめします。
受験するにしてもしないにしても、テストだけ受けていればいいのです。
全国模試は、小1であろうが学校内容よりも難しいです。
かなり思考力を問われます。
偏差値50を越えれば、地方だとかなりレベルは高いほうなのです。
受験をするかわからなくても、模試を受け続ければ、
「◯◯中学校なら狙えるかもしれない」
「小4からと思ってたけど小3から塾に通わせた方がよさそう」
と、目安がわかります。
模試は最初の数年、もしくは最後まで「受けただけ」になってもかまわないのです。
中学受験をしないとしても、模試を受ければ「どこが苦手か」がわかるというメリットがありますよね。
「受験させたいけど子供のレベルがわからない…。」
「受験に少し興味はあるけど、いつから塾に通わせたらいいかわからない…。」
という不安がある方は、早めの模試受験が良いと思います。
実際に、塾で開催される模試を毎年受けているうちに受験をしたいと思うようになった、という家庭もたくさん見てきました。
子供の意思も尊重してあげながら、そのような方法を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
通塾スタートのタイミングを誤ると、苦労するのは子供です。
保護者が早い段階から準備を始め、通塾時期を見極めてあげることが重要です。
◯◯中学校に行くとこんないいことがあるよ、とやる気を引き出した上で、通塾を勧めてみてはいかがでしょうか。
通塾スタート時期を見極めることも大事ですし、何より「子供にやる気があること」がとても大切です。
受験というのは「努力は実る」という経験をさせる貴重な物です。
親子二人三脚で頑張りましょう。